Monthly Archives for 8月 2010

『単なる知り合いが顧客に変わる本』 ティム・テンプルトン (著)

見込み客や、顧客と人間関係をつくれば、「ああ、あの人ね。」なんて言ってもらえて、
信頼されて、とても仕事がしやすいものです。

信頼されて、いい仕事をして、人間関係ができていると、顧客は新しい顧客を紹介してくれたりします。

紹介客は、非常にローコストな新規顧客獲得ですから、即利益につながり、
経営上も非常にうれしいですし、また売上も上がっていきます。

見込み客との人間関係に関しても、“どこの馬の骨かわからないような人“と人間関係のできた”見知ったあの人“と、
どちらとビジネスしようという気になるでしょうか。

つまり、見込み客、顧客と人間関係をつくっていると、売上が上がったり、利益が増えたり、顧客が継続的に取引してくれたりと様々ないいメリットがたくさんあるということです。

ただ、どうしたらその人間関係をつくればいいのか、それが問題です。

「人間関係のつくり方」なんて本があって、手取り足取り教えてくれるわけではないし、
人見知りだし、初対面の人と何を話せばいいのかわからないし、どんなことを話せば人間関係をつくれるのかもわからない。

やっぱり難しいですよね。

そんな風に思っているならば、このティム・テンプルトンさんが書かれた『単なる知り合いが顧客に変わる本』がきっとあなたにヒントを与えてくれるでしょう。

まったくゼロから、たくさんの見込み客と人間関係をつくったところを紹介しましょう。

『パーミッション・マーケティング

「ねえ、新しい友人を作る、ちょっとしたヒントをもう1つあげるわ。
これは私が不動産業界で言う『ファーム(飼育場)』に関して行なったことだけど、
『ファーム』とは基本的に、個人的なコネを持っていない特定の地域のこと。」

「ハイグラウンドは『人間関係のあるファーム』を作れと言ったの。
それは単純ながら、この上なく効果的な考え方だとわかった。

彼は私に10週間、週に50回、私が飼育する地域を訪ねさせた。
そこで、こう言うの。『どうも、私はシーラ・マリーと申しまして、かなりの間、この地域の不動産についての情報をお届けしてまいったのですが。少しお時間をいただけませんか?』

承知してくれたら、次のような簡単な質問をする。
『もしもお友だちや親戚が不動産を買いたがるか売りたがっていたら、教えたいと思うよい業者を知っておられますか?』」

「答えがイエスなら」シーラ・マリーは続けた。
「時間を割いてくれたことにお礼を述べ、彼らが名をあげた人はきっと素晴らしい業者だろうと言い、
それから彼らの名前をリストから削除して、それ以上のマーケティング経費を節約し、次に移った。

もしノーと言ったら、今後も連絡を取ってもいいか尋ねた。
これはパーミッション・マーケティングと呼ばれるやり方で、いまや私は連絡を取る許可をもらい、個人的な関係を作ったわけなの。

予定の10週間もたたないうちに、私は多額の費用を節約し、個人的なコミュニケーションによって『にわかに』成功者になったわ。
スージー、私はほどなく人間関係のあるファームを作りあげ、クリフビュー地域で顧客数でも売上高でも一番の業者になったの。

あなたもこの方法を現在の顧客リストに用いることができるわ。
あなたのビジネスに合った言葉を入れて、電話する許可をくれた人を増やせばいいのよ!

諺にもあるように、月曜日の朝あなたのビジネスのことで電話する人がいなければ、そういう人ができるまでは失業状態である」』(P.69、70、71)

このやり方は、非常にシステマティックで、誰にでもできる、非常にスマートな(かしこい)やり方です。

電話する許可、つまりパーミションを手に入れて、人間関係を築いていくということです。

たしかに、このやり方は、“10週間、週に50回、私が飼育する地域を訪ねさせた”というもので、とても労力がかかって大変なやり方です。

しかし、このやり方は、実はダイレクト・レスポンス・マーケティングそのものなのです。

リードジェネレーション広告のかわりに、自らがわざわざ出向いて、関心があるかどうか、可能性があるかどうかを確かめているのです。

そして、フォローして、人間関係を絶やさないようにする。

リードジェネレーション広告のレスポンス率が、このケースでは、出向いた軒数に対するレスポンスの割合となっていて、同じように計測できるのです。

広告にさせるか、自分でするか、の違いです。

もちろん、元手がなかったり、少なかったりすれば、自分でしたほうが、
直接に会って話しをする分、レスポンス率は通常の広告よりも、はるかに良いでしょう。

ダイレクト・レスポンス・マーケティングは、広告だったり、ダイレクトメールだったりが表に出て、
地道な営業とは、どこかかけ離れているような気がした人もいるかもしれません。

しかし、その考え方、コンセプトは、通常の、普通に言われる“営業“をさらに効率化、効果的にするものでもあるのです。

もし、あなたが、リードジェネレーション広告や、ダイレクトメールを使えない、もしくは使いたくない、というのであれば、
このやり方を使ってみるのもいいかもしれません。

『一回のお客を一生の顧客にする法』 カール・スウェル (著), ポール・B・ブラウン (著)

あなたの会社に、顧客がやってきて、1万円分の買い物をしてくれました。(サービスを購入してくれました。)

そのときの売上は、もちろん1万円です。

では、その顧客の価値は?

少なくとも、1万円以上はあることでしょう。

たとえば、1回の取引で1万円を使ってくれる顧客がいて、月に1回に取引してくれます。

すると、12(ヵ月)×1(万円)=12万円

その顧客は、1年で、トータル12万円の売上を会社にもたらしてくれるのです。

つまり、顧客の価値は、そのときの売上から見ての価値ではなく、
顧客の生涯価値、ライフタイムバリューを見なければならないということです。

視点の違い、考え方の違いから、アプローチについて考えさせられたのが、
自動車ディーラーをされている、カール・スウェルさんの書かれた『一回のお客を一生の顧客にする法』です。

『一人の顧客が一生涯に支払ってくれる金額はどのくらいになるのだろうか?
顧客に会う度に我々ディーラーが自問するのはこの質問だ。
ディーラーなら、この顧客と一度限りの取引で終わらせたくない、永久に取引し続けたいと思うことだろう。
たった一台の車ではなく、将来にわたって10台、20台の車を売りたいのである。
20台買ってくれるかもしれない顧客に対して特別の努力を払うつもりがあるか?
もちろんである。

買物をするにも快適な環境を望むから、当社では顧客が快く感じるような店づくりをする。
1台の車を売りたいからそうするわけではなく、そうすることで10台も20台も売る機会をつくりたいからである。
これは顧客が一生の間に買うと予想できる車の数であり、その金額は膨大である。
1台の価格が2万5000ドルなら、12台で30万ドル。
それにパーツとサービスの料金を乗せると、当社の場合、33万2000ドルにものぼることになる。
顧客に商品を1つ売る度に、それがガム1個であれ車1台であれ、将来にわたってこの顧客がいくら使ってくれるかを考えなければいけない。

顧客に対して本当に良い仕事をすると、その顧客はそれを友人に話す。
この口コミはどんなTVコマーシャルよりも強力である。

そしてその顧客の友人に一台売る度に、また新たな33万2000ドルのチャンスが生まれていく。

一度に1台だけ売って、それで終わりにしないこと。
顧客は、商品を買ってその後は永久に姿を見せないものと考えてはならない。
最初の取引をできるだけ快いものにするために、やれることは何でもすること。
これはその顧客との次の取引についても同じことだ。
そうすれば、顧客は固定客となる。
これを実行するのに動機づけが必要なら、この顧客がその一生のうちにいくら支払ってくれるかを考えることだ。』(P.229、230、231)

あなたのビジネスで、あなたの顧客は、一生のうちにいくらあなたに支払ってくれるのでしょう。

もしかしたら、とんでもないくらい大きな金額になっているかもしれません。

カール・スウェルさんの場合は、顧客のライフタイムバリューは、33万2000ドルでした。

新規顧客を一人獲得するたびに、33万2000ドルの価値を手に入れることになるのです。

さらに、本当に良い仕事をすると、その顧客は他の顧客を紹介してくれます

さらに、33万2000ドルの価値を手に入れることになるのです。(しかも、非常にローコストで。)

その顧客にも本当に良い仕事をすると、また33万2000ドルの価値を手に入れることになるのです。

色々な文章

愚痴は自分に対する言い訳であり、現状からの逃避にすぎない。
~船井流元気の出る生き方(青春文庫)

いくら言い訳をしていても、問題は解決しません。
時間が解決するのを待っていても、時問は無駄に過ぎていくだけです。
問題を手早く解決するには、問題そのものを深刻に考えずに、
自分から解決法を考えはじめること。
自分から突破口を探してみること。

あなたの会社は、どうなっていますか?

セールスとマーケティングが、きちんと区別されて、スムースに動いていますか?

ファーガル・クインさんの言っているように、「エネルギーは新規顧客獲得に向けられ、より重要な基盤である既存顧客との関係強化という仕事は軽んじられ」てはいないでしょうか。

この『お客さまがまた来たくなる ブーメランの法則』を読みながら、あなたのビジネスについて見つめなおしてみるのはどうでしょうか?

あなたの周りで、否定的なものはありませんか?

それは、見込み客や顧客に、どのような感情を抱かせるものですか?
肯定的な、いい気分になるものですか?
それとも、否定的な、いやな気分にさせられるようなものですか?

そして、もし、否定的ないやな気分にさせられるようなものだったら、
あなたは見込み客や顧客がいやな気分になっているのを、だまって見過ごすのでしょうか。

あなたのビジネスを見つめてみてください。
どうなっていますか?
そして、どうしていきますか?

あなたのお客様を大事にしましょう。

魅力のある「物語」とドラマチックな商品説明が、ありますか?

あなたのビジネスで、あなたの顧客は、一生のうちにいくらあなたに支払ってくれるのでしょう。
あなたのビジネスを見つめなおしてみても、いいかもしれません。

ビジネスのやり方には、他の物事のように、好き嫌いがあるでしょう。
このような、直接の対面方式が好きな方は、このやり方を参考にしてみるといいでしょう。
もちろん、このやり方は、電話による方法にも応用できるでしょう。

あなたのビジネスに、このアイデアをぶつけてみてください。
何ができますか?

あなたの会社は、どうなっていますか?

ゴルゴ13を読みながら、自分の会社、自分自身のプロ意識、
商品・サービス品質について、思いをはせてみるのもいいかもしれません。

『私たちが興味をもつのは、魅力のある「物語」とドラマチックな商品説明、権威のあるお墨付き、有名人の推薦の言葉、消費者の体験談、ユニークなネーミングがそろっている場合だ。』

それは、あなたのビジネスで、実践できるものです。
あなたのビジネスを見つめなおしてみてください。

魅力のある「物語」とドラマチックな商品説明が、ありますか?
権威のあるお墨付きがありますか?
有名人の推薦の言葉がありますか?
消費者の体験談がありますか?
ユニークなネーミングがついていますか?
これらを見直すだけでも、あなたのマーケティング戦略に大きなインパクトを与えることでしょう。

このダン・ケネディの書いた『常識の壁をこえて…』を読みながら、
あなたの常識を見つめなおしてみると、さまざまな発見があるかもしれません。

『なぜ顧客は逃げてしまうのか』 ジェフリー・J・フォックス

「ここにものを捨てないでください。」

そう書かれた場所には、モノがたくさん捨ててありました。

普通に見かけませんか?
「~しないでください。」と書かれたところで、“~されている“光景を。

そういえば、ところどころのお店で、「~しないでください。」や「~禁止」と書かれたものを見かけます。

そういうことを見かけながら、僕はジェフリー・J・フォックスさんの書かれた『なぜ顧客は逃げてしまうのか』を思い出します。

ここには、そういうエピソードや、顧客をずっと維持し続けるためのヒントが書かれていました。

紹介します。

『(演習問題Ⅲ)
最近、あなたはルーンダンスという名前の洗車場の経営を引き受けることになった。
洗車場の経営にはひとつお金のかかる問題があった。
洗車機に車を通す際に、サイドミラーやバンパーに傷がついたり、アンテナが壊れたりするというクレームが後を絶たないのである。顧客を満足させたいと思っているあなたには、頭の痛い問題である。
従業員への教育は行き届いているので、サイドミラーをたたみ、アンテナを下げることは徹底している。
加えて「改造車は洗車により傷つく可能性があります」「アンテナの故障については責任を負いかねます」といった注意書きが、目立つように洗車機の入り口に掲示してある。以前のオーナーや他の洗車場の経営者に話を聞いても、この種のクレームへの対応は経営上の必要経費と考えているので、参考にならない。
さて、クレームを減らし、修理費用を抑えるためには何をすればよいだろうか?

洗車場の責任者は、顧客に注意を呼びかける看板や、洗車場側の責任を避ける看板をすべて撤去した。
否定的な言葉、「できません」「しません」「~ない」「~しないでください」も使わないことに決めた。
案内の表示が必要な場合は、表現を否定的なものから肯定的なものへと変更した。たとえば「ここで止まらないでください」から「どうぞお進みください」にである。

洗車場の出口には「洗車サービスにご不満がありましたら、ルーンダンス洗車場は喜んでもう一度洗車いたします」という看板が目立つように立てられた。従業員向けの研修も行われ、「どうぞ」と「ありがとう」と言うトレーニングを受け、笑顔と礼儀を身につけた。愛犬を乗せたドライバーには、愛犬用のスナックをプレゼントするサービスも始められた。結果として、洗車サービスの質が高まったように感じられた。

洗車場の責任者が気づいたのは、これまでの看板はすべて「こんなトラブルが起こる可能性がありますよ」と顧客に教えているようなものだということである。つまり看板のせいで、顧客の意識をキズ探しに向けていたのである(たとえば、「SUV車など特定車種には責任を負いません」という表示があったが、この表示を読んだドライバーは、急にキズのことを気にするようになり、以前からのキズも洗車場で起きたものだと思い込んでしまう)。注意書きを読んだ顧客は、自分の車を傷つけられるかもしれないと警戒心を高めた状態でサービスを受けることになるのである。

注意書きが撤去されてから、顧客のクレーム発生率は、1日あたり1~2件から1か月あたり1~2件へと激減した。
次に注意書きのある店に入るときには、立ち止まって声に出して読んでみよう。
読んだ後、店に対して肯定的な感情を持っているだろうか?リラックスした気分を感じられるだろうか?
トラブルを気にせず商品選びに集中できるだろうか?
よく見かける注意書きを声に出して読み上げてほしい。
土足禁止
飲食禁止
トイレありません
ペット連れおことわり
子供おことわり
クレジットカードの取扱いはありません
こんな挑戦的な歓迎の言葉はどうだろうか?
「携帯電話禁止!図書館で使えないように当店でも使えません!」
「お願い 携帯電話禁止! ここは電話ボックスではありません」
店に入ってから出るまでの間じゅう、あちこちに貼り付けられている注意書きのせいで、顧客は肩身の狭い思いをしてしまう。こんな店に限って、店の電話がリンリンと鳴っても気にするそぶりもないのである。
レストランの目立たない場所に「リゾットをおいしく召し上がっていただくために、携帯電話はマナーモードでお願いします」という表示がそっと置かれているというのはどうだろうか?こちらのほうが少しは気が利いている。
デキるマーケターは、否定的なものを肯定的なものへと変えるのである。』(P.147~150)

この対応で、クレームの激減による利益の増大。
「洗車サービスにご不満がありましたら、ルーンダンス洗車場は喜んでもう一度洗車いたします」という満足保証による売上増加と顧客満足などのメリット。
笑顔と礼儀とプレゼントなどのサービスの質の向上

これらの戦略は、顧客にとっても満足いくすばらしいことであると同時に、
あなたのビジネスにとっても、売上、利益、顧客が定着とメリットばかりです。

また、注意書きを読んだ後の感情。

「~しないでください。」や「~禁止」を読んだ後に、いい気分にはなれませんよね。

ジェフリー・J・フォックスさんが言うように、「デキるマーケターは、否定的なものを肯定的なものへと変える」のです。