本棚にずっと置いてあった一冊の本をふとしたきっかけで手に取りました。
それがこの「ピーター・リンチの株式投資の法則」です。
この本を買ったのは、おそらく10年前かそれ以上前。
ずいぶんと時が経ってしまったのだなという感じがします。
この本自体は良書です。
株式投資というと、いかがわしいイメージや詐欺的なにおいがプンプンする本が大変多いです。
しかし、この本は長期投資を推奨し、健全な株式投資を教えているからです。
著者はピーター・リンチ。
フィディリティ社に入社し、マゼラン・ファンドのファンドマネジャーに。
1977年から1990年の13年間で、2000万ドルだったマゼラン・ファンドを140億ドルという驚異的なファンドに育て上げた。そういう方です。
株式投資にご興味がおありなら、一読するべき本のひとつでしょう。
ただ、予備知識などなどいるでしょうから、色々と読みやすい株の本を読んでいって、
その後に読まれることをおすすめします。
何も知らずには読みづらいかと思います。
10年ぶりに読んで感じた一生の過ごし方
さて、10年後、改めて手に取った私は、ピーター・リンチ個人の話で思うことがありました。
「全米でナンバーワンのファンド・マネジャー」と呼ばれ、仕事も引く手あまた。
仕事人として、トップクラスの立場にいたはずの彼は、47歳で第一線の仕事から引退します。
当時のエクアドルのGDPに匹敵するような巨額のファンド(投資信託)を運用する一方で、家庭で子供たちの成長を見守ることを犠牲にしなければならない生活だったからです。
ピーター・リンチの父は46歳で亡くなったそうです。
自分の親が死んだ年齢を超えたことに気がつくと、人間というのはいずれ死ぬものなのだと感じ始めます。
そうして彼は決断します。
本にはこうあります。
トルストイの作品に、野心的な農夫の話がある。
妖精が現れ、一日歩いて囲むことができた範囲の土地を与えようと農夫に言った。数時間全速力で走った後に、数マイル四方の土地を手に入れた。
生涯かかっても耕すことのできないほどの広大な土地であった。それは彼とその子孫を養うには十分すぎるほどのものであった。農夫は、汗まみれになり、息も絶え絶えになった。
「これ以上遠くへ行って、何になる?」
彼は止まることも考えたが、そうすることはできなかった。できるかぎり多くの土地を得ようとしたため、最後には疲労困憊のあまり死んでしまった。
こういった最期だけは避けたいと思った。
私の父は、ピーター・リンチの父と近く、42歳で亡くなりました。
ですので、ピーター・リンチの気持ちがわかるほうだと思います。
『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』というお金本の著者ではありますが、純粋に「お金儲け」という部分だけではなく、「人生の満足」「幸せな人生」という部分も本当は色々と調べています。
その結果、感じることは、本当は人はお金よりも、人に囲まれているほうが、幸せな人生に感じる、ということです。
たとえ、お金をたくさん持っていても、親が死に、周囲は金目当ての信用ならない人ばかり、誰も信じられない状態であれば、日々、孤独です。
孤独こそ、つらいものです。
お金は多少のいやしになろうとも、お金だけで得られる孤独の癒しはたいていが偽りのものであろうからです。
その反対はどうでしょうか?
たとえ、貧乏であろうとも(日本での貧乏はたかが知れています。アフリカの貧乏とはくらべものにならないほど豊かです)、夫婦仲良く、子供がいて笑顔で楽しそうで、家族一緒に狭いかもしれないけれど、近くでいて、みんな仲良くいれば、幸せを感じるはずです。
もちろん、よりよいのは豊かで幸せで孤独でないことでしょう。
9歳のときに父の死に顔を見てから、私は人一倍、人の一生に興味を持ってきた人間だと思います。
だからこそ、30代年収3000万円実現111人に直接会って話を聞いたわけです。
それ以外にも、人の人生について色々と調べてきました。
その結果わかったことは、孤独はつらいということです。
多くの人にとって、孤独は貧乏よりもつらい。
孤独
ある人は、孤独ゆえに自殺します。
なぜでしょうか?
それは、自分が社会でひとりぼっちだと感じるからです。
いてもいなくてもいい存在なのだと感じるからです。
なぜ、旅行はペア(2人組)以上が多いのでしょうか?
それは、旅行という楽しみを一緒に味わってくれる存在がほしいからです。
孤独では、旅行という楽しみすら、減ってしまうのだとわかっているからです。
人は社会的な生き物です。
人は人とつながっていることに充足感を得る生き物です。
女性がカフェで、連れの女性にたくさんしゃべっています。
女性は人と話をすることで、幸福を感じるそうです。
妻に先立たれた夫は、早死にするそうです。
男性は特に孤独に弱いようです。
夫に先立たれた妻は、特に変わらないそうです。
女性は意外に孤独に強いようです(笑)。
あなたのご両親は何歳で、どんな生活をしていますか?
70歳で夫婦仲良いですか?
75歳で母親ひとりですか?
あなたの家の近くにいますか?
それとも、遠く離れた場所にいますか?
ご両親が誰といつもいるか、知っていますか?
あなたは、年に何回ご両親のところに行きますか?
世間では、親元から離れることが大事だとされているそうです。
「親とは一緒にいたくない」という言葉もよく聞きます。
「親とは離れていたい」とも。
9歳から、私は人一倍、ずっと人の暗部のごとき、ドロドロとした負の側面も直視してきたと思っています。
そうしてわかった私の結論は、
あなたが両親に対して振る舞った態度は、
そっくりそのまま、あなたが子供から同じように振る舞われることになる
です。
あなたが「親とは一緒にいたくない」と言っています。
それなら、あなたはこの先、すごくかわいい、すごく大切な、目に入れても痛くないほど大事な子供から、「一緒にいたくない」と言われるでしょう。
「親と離れていたい」人は、年をとって、自分は子供と一緒に住みたい、一緒にいたいと思っているときが来て、こう言われます。
「離れて住もうよ」
自分がしてきた道です。
自分がしてきたように、自分の子供もしてきます。
自分が親にしてないことを、子供が自分にしてくれると思ったら、都合のいい話です。
強い孤独感は、人に絶望を感じさせます。
生きている意味を失うことにもつながります。
今は若いから、孤独にも強いでしょう。
しかし、年をとって、70歳になったとき、同じように孤独に強いでしょうか?
体が弱って、人の助けがほしいと感じたときも、同じように孤独に耐えられるでしょうか?
今、そうでないから、未来もそうである、というわけではありません。
我が身を振り返ってみてはいかがでしょうか?
